2014年12月28日日曜日

地域格差の深刻な台湾:教育制度問題

経済的格差
文化的格差
など、
あらゆる格差がこの九州くらいの小さい島国には存在します。
今日は、それら格差の氷山の一角をご紹介いたします。


まず前提として、その格差は、台北とそれ以外、直轄市とそれ以外に大きく分かれます。
そして、基本的な前提イメージとして、中華民国(国民党)の法的な影響力は、台北市から離れるにつれて薄まる、ということです。

台北は都市だから、日本の東京のように特化が進んでいるだけだ、と思う方も多いと思います。もちろん、そういった面も大きいですが、台湾は九州ほどの大きさしかなく、地理的・物理的にも地域格差は出にくいハズなんです。


なにが根幹的な問題なのか——


これは以前にも触れたと思いますが、
教員分配方法がそもそも日本と大きく異なります。


日本の場合、とくに義務教育下では、「公教育」というものを重要視します。つまり、日本国憲法にあるように「すべて国民は、法律の定めるところにより、 その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する 」のであり、教育機会と質はすべての国民に等しく与えられるべきである、というのが日本の学校教育の基本です。
そして、教員をめざす人は各都道府県教育委員会の開催する「教員採用試験」を受け、合格した者は各教育委員会によって各校へ配属されます。そして、一般公務員と同じく、約3年に1度他校へ異動する制度になっているのです。

中華民国(台湾)の場合、全国一律に「教師資格檢定」を受け、合格者のうち1位から順に配属希望校を選べるのです。異動も滅多にありません。

すると、どうでしょう。山奥や離島、不良の多い学校に配属したい、と思う人はどれくらいいるのでしょう?大概の人間は、都市部や不良の少ない学校に勤めたい、というのが真理ではないでしょうか。
そして、自然とこういう図が出来上がるのです:優秀な教師は都市部へ、優秀ではない教師は田舎へ

都市では優良な教育を受ける機会があり、田舎ではそうではない

   ↓
以下各差異を再生産(reproduction)・強化


経済格差
(受けた教育の質によって、将来就く職業や収入が異なる)

文化格差
(受けた教育の質によって、価値観が保守か現代化するか大きく異なる
:一般的に、教育年数が多いほど、価値観が現代化するとされる)

地域格差
(上記格差がそのまま地域の発展の程度に反映)

民族格差
(都市部には漢民族が多く住み、山間部には原住民が多く住む
→民族間での教養や上記経済的格差が広がる)
など


この制度が変われば、台湾社会もいくらか平等になるかと思います。


以上、あいこが考える台湾の諸々格差の根幹的な問題点でした。


2014年12月21日日曜日

シルバーシート、譲り合いの精神

日本人が台湾人から学ばないといけないなぁ、と思うところがあります。

それは、譲り合いの精神です。


日本では、
シルバーシートにシルバーでない方が座っていることもあれば、
目の前にシルバーな方がいらしても譲らないことは、もはや日常茶飯事です。

それにはいくつか理由があります。主な理由としては、
・単に譲り合いの精神が廃れた結果
・シルバーな方が、シルバーであるということを自覚したくないことを尊重している、という文化の現代化的背景
・仕事や学校での疲労が公共交通機関の席に座る時にしか癒すことができない、という社会的背景
などが挙げられることでしょう。



日本よりも社会的に「完璧」を求められない台湾では、上記原因の3番目は確実に存在せず、「古き良き日本」にあったハズの譲り合いの精神が色濃く存在します。

台湾のシルバーシート「博愛座

祖母祖父の時代の光景がそこにはあります。

・老人、けが人、妊婦、”子ども”が座る
・必要な人がいなければ、常に空席
・譲られるべき人が乗車したら、周りが率先して譲る
・譲らずに座っていると、周りの乗客もしくは譲られるべき人が譲るように叱る
・シルバーシートが埋まっている場合は、他の席の人も同様の行動をする


これら行動を日常的に観ていると、
日本もそんな心優しい社会になればな、と思います。

ただ、子どもは立って足腰強くしようよ!って突っ込みたくなりますが、
祖母曰く、昔の日本でも「子どもは宝」という価値観から同じ光景が日常だったそうです。


もちろん、冒頭に挙げたように、日本で譲り合いの行動が減ったのには様々な理由があり、「台湾人に見習え!」と言っても全くもって暖簾に腕押しなのです。

2014年12月13日土曜日

浅い〜話:台湾中国語と台湾華語

台湾で使われている中国語について、
台湾華語という言い方があります。

しかし、
私は 個人的に「こだわり」がありまして、
台湾中国語と言っています。


なぜか、

「華」
は何を意味するか、というところにそのこだわりポイントはあります。





それは
民国の「華」
人(漢民族)の「華」
を指しています。

そして、
その「華」は
世界の”中”心の”華”を表しています

まさしくその思想は、
中華民国の思想軸である三民主義うち一つは民族主義=漢民族万歳とも重なります。


私個人は
中華民国は世界の中心でも華でも無いと思っていますし、
華人(漢民族)がエラいわけでもないと思っています(誰がエラいとかそういうのは好かないのです)
そもそも中国語を使っているのは、華人ばかりじゃないのですしおすし......
中国語は中華民国以前から存在しているのですしおすし......

したがって、
私個人は
台湾語という言い方や
僑という言い方は、好かないのです。
そして、
当チャンネルでは、台湾中国語という言い方を採用しております。



もちろん、
以上の意見は、私個人の好き好みの意見であり、同意等を強要するものではありません。





2014年12月6日土曜日

台湾の恥:中華民国人

昨日ショッキングなニュースがありました。
動画(つべ):「20141205中天新聞 講日語「可恥」? 部落客日文聊天挨罵」
ニュース記事:「『台湾で日本語を話すな!』日本嫌いの女性の動画が話題に

このニュースを聞いて、とても悲しい気持ちになりました。

大好きな人(台湾人)に嫌われるというのは、とても切ないものです。


私自身、台湾に来てからすべて良い思い出・経験ばかりではありません。
もちろん、外国人として、日本人として、差別されたり卑下されたりすることもありました。

そういった差別的発言や行動をする台湾人には、一定の傾向があります。

――その傾向とはなにか?――


(1)田舎者で教養がない
 :台湾は全国統一教員採用試験で1位から順に採用者が学校を選択出来ることから、都市と田舎では教養の落差がはげしい。
(2)1987年以前の教育を受けた40歳以上70歳未満
 :教養が無い+国民党の厳戒令下での中華民国および漢族中心主義(“三民主義”の一つは民族主義)、反日の教育を受けている。
(3)外省人など中国人(中華民国人)のアイデンティティをもっている
 :日中戦争時の日本の対戦国のため、敵対意識をもっている(当時、台湾人は日本人として中華民国と戦っている)※台湾人の複雑なアイデンティティに関しては、過去のブログで扱いました。
(4)国民党支持者
 :アイデンティティが中国人(中華民国人)であり、(3)と同じ。もしくは、台湾が中華人民共和国になろうが問題ないと思ってる人々。

など



――記事のオバさんのような台湾人が生まれる原因――

国民党の主張は、日本は台湾を”占領した”(日據時代)というもの。実際は、日清戦争で日本が清国から条約により正式に割譲されたのであり、占領はしておらず、今の沖縄のように”統治していた”(日治時代)。もちろん、清国から割譲されたなどと知らされていない台湾本土にいる原住民との武力戦闘はあったが、それも早期に落ち着き、50年間秩序を持って統治していた。その当時の多くの資料は国民党によって焼かれたり破壊されたりしている。

日本人は「南京大虐殺」について学んでいない、という台湾人の中での 誤認。おそらく、国民党によって故意的に流布された嘘であろう。我々は、もちろん「南京大虐殺」を中学・高校で勉強しているし、中華人民共和国がその被害者数が30万人と提示していることも知っている。実際に、南京大虐殺の有無について、ここで問うことを避けるが、とりあえず、台湾人の多くはこのように誤解している。そして、南京大虐殺を起こした?とされる当時の日本人の中には今の台湾人や韓国人も含まれているのにも関わらず、あくまで日本がすべて悪いことをし、その事実までも隠す卑怯な奴ら、と認識しているのです。

など



日本大好きで私にも優しい台湾人の知り合いが、「我們中國人......(我々中国人は)」とか、「你們日本那麼小......(キミら日本はあんなに小さくて)」とか、「日據時代......(日本占領時代には)」とか仰る度に、私個人的にはすごく悲しい気持ちになります。

そして、
台湾に実際に来たことのある日本人が「結局は台湾人も中国人と一緒(台灣人跟大陸人終究是個一樣的)」と仰る度に、私個人的には「いや、全然違う!(不!完全不對!)」と断言出来ない自分が情けなく切ないです。


台湾人が台湾人になれることを切に願います。




2014年11月29日土曜日

心優しい?お節介?一時の感情で動く人々

かつてAiko's GDGD Radioでも普段のCASでも再三言っていることですが、
ここで改めて書かせていただきます。
関連動画はコチラ>>Aiko's GDGD Radio「台湾人の優しさとお節介」


台湾人の国民性とは、何なのか――


親切で、優しくて、お節介...
很親切、又體貼、又雞婆...

小学5年生だった私も その人情味溢れた台湾人に惚れて、
台湾に憧れや興味をもった口です(照


台湾に訪れる日本人の多くが同じことを感じるのではないでしょうか?


それら優しさを冷静に観察してみると、
一時の感情で動く台湾人の様子が視えてきます。



その代表格として、日本人の皆さんに印象が深いのは、311東北大震災の時の台湾(中華民国)からの義援金の多さだと思います。

そして、
・台湾人に道を訊いたら、目的地まで連れて行ってくれた。
・パスポート落としたら、ホテルまで届けてくれた。
・靴ひもほどけたまま歩いたら50mくらいの間に3人に危ないよと声をかけられた。
・“慈濟”など大規模宗教団体が多く、世界各地の被災地へ赴いて人助けをしている。
などなど
掘ればザックザックとハートウォーミングな話はいくらでも出てきます


私自身の体験談――
・部屋探しの時に、外人お断りだったが、日本人ということで部屋を貸してくれた。
・アイロンを買いに家電量販店に行ったら、日本人留学生ということがバレて、会員価格の半額にしてもらった。
・昔言語交換していた友だちが、ページ数の多い論文の文法を直してくれている。
などなど

台湾人だから優しいのか、その人が優しいのか。。。


優しさも、行き過ぎればお節介――
視点を家庭内に向けてみます。
台湾人のお父さんお母さんの多くは、
子ども(※成年を含む)に酷く過干渉な傾向があります。
子どもはまだ若いので問題も多くあります(進路決定や経済上の問題など
それを親は子どもが困っているからとすぐに助けてあげるのです。
その結果、子どもはいつまで経っても自立できないのです。
(自立することが良い事だと思わない傾向があるのでry

優しさも、その先を考えないで行っている?――
上記の子どもを思う優しさも、親子が共依存に陥ることを考慮せずに行います。
託児所を訪れたある日、私は驚きの光景を目にしました。
子ども5人ほどに1人の保母さんがついていました。そのグループが5つほど
そこで、一人が泣き出しました。
すると、4人保母さんが集まって来て「どうしたの?」「大丈夫?」と心配しに来ました。
残りの子は?放置していいの?
困っている子がいると、すっと複数人が集まって来て助ける。後先考えずに
この全体を見ないで行動する様は、「専門重視の台湾」と関連性があると思うのはわたしだけでしょうか......


台湾でラーメン屋をかまえる中国人の社長さん(:私の友だちです)は言いました。彼の言葉をかいつまんで言うならば、
「ここで店を構えるにあたって、お隣の台湾人が電子レンジをタダでくれた。
 台湾人は優しい。
 ただ、その時々の感情で動く傾向がある。優しさもその一つだ。
 ニュースや政治、CMを見てごらんよ。どれも御涙頂戴で感情に訴えかけて人々をコントロールしている。つまりは、そこを逆手に取れば台湾人はカンタンに煽動出来る」

台大卒の日本人の先輩はこう言いました。
「台湾人の弱みこそが感情で動くという部分だ。彼らは金稼ぎに関しては賢い。もし彼らにその弱みがなければ、日本経済を脅かす存在になる。だから彼らは今のままで良い」



多くの台湾人は、311東北大震災で大きなダメージを喰らう日本をテレビで観て、心を痛ませ、何とかしてやりたいと”自分の生活を顧みず”に募金をしてくださいました。
その結果、九州くらいの小さな台湾から、世界で一番多額の義援金が捻出されたのです。
この事実には、大変感謝しており、2011年来台以降初めて知り合う台湾人には感謝の言葉を伝えています。
話の趣旨が掏り替えられそうなので、ここまでにします。

別に台湾人の良心を非難はしません。する必要性はないですし、むしろ素晴らしいことです。ただ、それは一時的な感情で動き、全体を考慮したものではないということです。
とにかく、そういうことです。





2014年11月22日土曜日

あいこが学歴をわざわざ公開する理由

日本では非常識にみられることでしょう。

私が「台大の学生です」とおおっぴらにすることに、
何コイツ自慢してんの?
不快を感じる方もおられることでしょう
(今までそういったコメントはなかったといえど)

それを承知でも、
わざわざ学歴を公開することが、
この台湾で生きていく術 なのです。

理由は主に、台湾の日本人留学生への偏見学歴社会があります

まず、
私はただの留学生、と公開すると
多くの台湾人は
日本人留学生=遊んでいる、無知
といった偏見で接してきます。
「どうせ何も知らないんだろう?」
「わたしらの生活事情も知らないでのうのうと遊びにきてるよww」
その果てに、
「おまえら南京大虐殺とか学んでないだろ?」
「日本人の女とかみんなどうせヤリ○○だろww」
などと厚顔無恥の偏見丸出しで煽ってきます。

それを、
私は台大の学生です、と公開すると
多くの台湾人は
「台大?!!これは変なこと言えない(汗」
と言った風に、いとも簡単に溜飲を下げてくれます
むしろ、台大の日本人留学生が頑張っていると前向きに捉えて応援までしてくれます。

かつて、ツイキャスに来た台湾人の男の子が以上のような傾向をもろに出したことがありました。その回は、あまりにその子が日本偏見を丸出しにして批判をしてきたので、大人の理由でお蔵入りにしました。
そのとき、「私は台大の学生だ。キミの言っていることは、〇〇というところを実際に自分の手で調べてからもう一度考えて欲しい。」などと言ったところ、
彼は溜飲を下げ、その回以降、無駄に偏見をかざしてくることは無くなり、今ではむしろ頼もしい常連視聴者さんです。


なぜ、こんなにもあからさまに態度が変わるのか、
台湾人の学歴主義のおかげですね。
台大の学生で良かったです。

ということで、不快に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、
どうか学歴をわざわざ公開することをご承知下さい。




2014年11月15日土曜日

優しいマザコン、台湾人男性

前々回、台湾人女性の一つの傾向をご紹介しました。
今回は、台湾人男性の傾向をご紹介致します。


題目にあるように、
台湾人男性を一言で表すなら
「優しいマザコン」です。


その背景には、
「公主病(お姫様病)」の台湾人女性の存在
大人になっても親には従順でなければならない台湾文化
があります。
これらに関しては以前に説明しましたね。ここでは触れません


台湾人男性は、すごく優しいです。

なんでも奢ってくれるし、
荷物は持ってくれるし 、
何時でも車出してくれるし、
食べたら片付けてくれるし、
夜何時でも電話に出てくれるし、
用事も優先してくれるし、
靴ひもをひざまずいて結んでくれるし、
どんなワガママもきいてくれるし、
すごく優しいです。

とくに、
日本人女性から言わせると、
台湾人女性が料理等家事全般ができないので、
ちょっと料理つくってあげたらすごく喜びます。


ただ、
そんな台湾人男性でも、
彼女よりも優先すべきことがあります。

お母さん!

マザコンです。
完全にマザコンです。
しかし、あまりに当たり前すぎて「媽媽控(マザコン)」という言葉は、
お母さん大好きな人を指すのではなく、熟女好きを指すほどです。
マザコンは、フツウなんですよ。


ということで、
今回はカンタンに台湾人男性を形容してみました。
もちろん、それは台湾人男性すべてがすべてに当てはまるわけではなく、
個体差はあります。ただ、大部分がそういった傾向があるというだけです。



2014年11月8日土曜日

台湾人の論文ってつまらない?!

日本人の発表は分かりやすい!
台湾人の論文は個性や意見がない!


いやいや、日本人の発表ってうまくないやろ!ってツッコミを入れたいのは分かりますが、ちょっと待っていただけますか?
上記意見を台湾の大学院に進学してから何度聴いたことでしょうか...


台湾の研究論文および発表の特徴:
・既存資料(論文/データ)からの引用文が多い
・理論の枠組みはアメリカの論文から拝借、応用(なぜにアメリカ?w)
・論文の中では「文獻回顧」という既存研究の傾向やまとめがメイン
・一次データを図式化せずにそのまま載せるだけ
・発表時にも上記傾向反映
・PPT(: PowerPoint)はモノクロが基本
・PPTのカラーは写真が貼ってある部分だけ
・データが細か過ぎて見づらい
・モノクロすぎて、どこが強調されてるか分からない
・PPTを補助する口頭での説明は緩急があるし、ジョークも挟んで面白い

➡︎結果:話は楽しかったが、具体的な数字などが分からない。研究の傾向はわかったが、分析した上での意見はなんだったのか分からない


なるほど、台湾人が
日本人の発表は分かりやすい!
台湾人の論文は個性や意見がない!」
と、よくいうのは台湾にいてよくよく分かる、うん。
発表がヘタな日本人でもあることでしょうけど、
それはあくまで“ヘタな”人。
上記傾向は台湾人の発表するものほとんどに当てはまることが問題なのです。
政府発表のデータもまた然り(取り扱う身にもなってみてくれ...)


個人的には、レポートを書くたびに、PPT使って発表するたびに、すごく褒められます。
大学まで日本の教育を受けてきて良かったです。日本の教育を受けて来たおかげで、台湾学術界では軽くチートできてます。
正直に言います。台湾の大学院に進学して、日本の大学卒業論文レベルで通用してしまうので、つまらないです!向上心が折れます。


2014年11月1日土曜日

台湾女性はお姫様

台湾女性を表す言葉――

“公主病(gong zhuˇ bingˋ)”

直訳すると、「お姫様病」です。

私も台湾に来て数多くのお姫様病を患っている女性を観てきました。
街の中の光景に然り、友人関係の中にも然り。
それは、日本人の私からすると、ちょっと引いてしまうご病気です。
もちろん、これは揶揄です。台湾人一般からの揶揄です。私が名付けた訳ではありません


・同性の友だちとの食事に、彼氏を連れて来る。彼氏は黙ってただ彼女の手を弄ってるだけ。
・友だちとの遊びにも、彼氏が送り迎えをする。何時であっても。
・荷物はすべて男性に持ってもらう。
・食事の片付けも男性にすべてやってもらう。
・ 彼氏には如何なる時でも手をつないでもらう。
・靴ひもは彼氏に跪いて結んでもらう。
・何時であろうと彼氏には電話に出てもらう。
・如何なる場合でも、甘えたい時には甘えさせてもらう。
 など

以上は序の口です。「何時であろうと」というのも、「如何なる時/場合」というのも、文字通りです。そして、それに彼氏が応えられないとケンカに発展します。外であろうと、大声でケンカが始まります。

もちろん、すべての台湾女性がお姫様病ではなく、
ただ、大半がお姫様病なだけです。ご安心下さい。


人前でもイチャイチャしたい日本人男性は、以上のような台湾女性はいかがでしょうか?


***
関連動画は以下の通り:

2014年10月25日土曜日

同性愛者に優しい国をめざす台湾

今日は台湾でアジア最大級のレインボーパレード(Taiwan LGBT(:レズ;ゲイ;バイ;トランス) Pride)が行われました。
2004年から毎年開催されるイベント()です。
それに合わせて、台湾の同性愛者事情と、ジェンダー平等教育に軽くフォーカスしてみようと思います――



台湾ではよく男性同士、女性同士で手をつないで街を歩く光景を観ます。
彼らは俗に言うゲイやレズビアンといった同性愛者たちです。


よく言われることなのですが、
「台湾ってゲイが多いって本当?」
答えは、多いです。
海外の同性愛者たちも台湾に移住するからです(日本のゲイの友だちもそれが理由で台湾に移住しています )。
さらに、同性愛者たちが親や友だちに言いやすい環境があるからです。

日本にも数多くのセクシャルマイノリティー(性的少数派)がいます。しかし、彼らの多くは、親にも友だちにも知られないように生活しています。すると、自然と日本では同性愛者が非日常になるのです。とくに、メディアによって、セクシャルマイノリティーは特異なモノ、オモシロいモノ、として商業化されているのが尚良くありません。


台湾でも、元々はセクシャルマイノリティーに寛容な国ではありませんでした。
しかし、様々なデモ活動は1987年以降日常的に起こり、そのような中でセクシャルマイノリティーも議題として上がるようになりました。
2004年以降、Taiwan LGBT Prideが徐々にメジャーになるにつれて、台湾にいる同性愛者たちはオープンに過ごせるようになりました。

男らしく女らしくという規範(ジェンダーバイアス)に自己を抑えつけるのではなく、
自分らしさを大切にして生きることができるようになりました。


――知り合いの台湾の高校教師♂は、教え子たちとの懇親会に自身のパートナー♂を連れて行っていました――

日本では奇異な光景が、台湾では自然な光景になってきています。
いまの台湾では、同性愛者が身近にいるかもしれないというのは日常のこととして処理されています。
ただ、法的には同性愛者たちの婚姻が認められていなかったりと、まだまだマイノリティーであるというだけで婚姻等の権利を剥奪されています。


学校での、ジェンダー平等教育も日本より進んでいます。
2004年に《性別平等教育法(ジェンダー平等教育法)》が発布されて以降、”ジェンダー”を議題のメインにすることが多くなりました。
各大学には「フェミニズム研究会」「ジェンダー平等研究会」「同性愛者文化研究会」は必ずと言っていいほど存在し、
それに関連した講義も行われます。
中高でも、「男の子は女の子が好きで、女の子は男の子が好き」ではなく「人は人が好き」というような考えを教え込みます。

日本でも、もちろんジェンダー平等教育の前身:ジェンダーフリー教育が1990年代に行われましたが、見事に失敗し、むしろ教育界では「ジェンダー」という言葉が禁句になってしまっています。

日本はジェンダーに関することは台湾からしっかり学ばなければなりません。



日本にいる全ての人が、好きな人に素直に「好き」と言える日が、一日でも早く訪れることを切に願います――




※用語説明:
【ジェンダー(Gender)】:社会的文化的性差。男らしさや女らしさなどの規範。生物学的な性差(セックス; Sex)と異なる。
【LGBT】女性同性愛者(レズビアンLesbian)、男性同性愛者(ゲイGay)、両性愛者(バイセクシュアル、Bisexual)、そして性転換者・異性装同性愛者など(トランスジェンダーTransgender)の人々を意味する頭字語である。
【セクシャルマイノリティー】性的少数者(せいてきしょうすうしゃ)とは、何らかの意味で「」のあり方が非典型的な人のこと。英語のSexual Minorityの日本語訳である。性的少数派性的マイノリティセクシュアル・マイノリティジェンダー・マイノリティとも言う。一般的にLGBTを指す
【レインボーフラッグ】LGBTの尊厳と LGBTの社会運動を象徴する旗。1970年代からアメリカのカリフォルニア州発祥で使用されている。フラッグに使われた色は LGBTコミュニティの多様性を表し、LGBT の権利パレードの一種ゲイ・パレード(レインボーパレード)でしばしば見られる。
【フェミニズム】: feminism、女性主義)は、性差別を廃止し,抑圧されていた女性権利を拡張しようとする思想運動性差別に反対し女性の解放を主張する思想・運動などの総称。男女同権運動との関わりが深い。フェミニズムは、近年、リベラル・フェミニズムと、ラディカル・フェミニズムとが対立している。フェミニズムの思想は多様であり、一本の思想と考えることはできない。フェミニズムを主張する人のことをフェミニストと呼ぶ。
【ジェンダーフリー教育】ジェンダーフリー(和製英語、ラテン文字表記:gender-free)とは、社会的性別(ジェンダー)に対する一般通念にとらわれず、自分の生き方を自己決定出来るようにしようという、「固定的な性役割の通念からの自由を目指す」思想、および、この思想に基づいた運動を指す。『デイリー新語辞典』(三省堂)では、「従来の固定的な性別による役割分担にとらわれず、男女が平等に、自らの能力を生かして自由に行動・生活できること。」と定義されている。主にフェミニスト達により主張されている。※しかしながら、昨今この言葉をめぐって誤解や混乱が起こったことを踏まえて、男女共同参画局より地方公共団体に対して「この用語を使用しないことが適切」との事務連絡が出ている

***
「あいこの台湾留学日記。」現地からの中継【#51】にて「2014 Taiwan LGBT Pride」を紹介しています(14'10.28公開):https://www.youtube.com/watch?v=xk-6jZzpFg4



2014年10月18日土曜日

あなたは何人ですか?


―― あなたは何人ですか? ――


と訊かれて、あなたは何て答えますか?


わたしが一般的に用いている「台湾人」は、必ずしも「台湾人」と答えるとは限らないことをご存知でしょうか?




台湾人のアイデンティティは大きく分けて3種類あります。
台湾人 // (中華)民国人 / 中国人 or 華人

違いは、台湾人と答える人のほとんどは緑寄り (:台湾独立派),民国人と答える人のほとんどは完全な青(:中華民国のままでおk派),中国人と答える人のほとんどは青寄り(:中華人民共和国のある中国大陸は自分たちの土地だと思ってる派)だと大まかに考えてください。
ただし、上記のカテゴライズでは中国人のアイデンティティーを持つ人も、台湾人と答えることもありますし(そういう場合の「台湾人」は「中国台湾省の人」を表す。つまり、「静岡県民」みたいな言い方)、とりわけ「台湾人」には複数の意味合いが含まれているので見極めが重要です。
国民党の馬英九(マー・インチウ)現総統も、大統領選が近づくと、「我是台灣人(私は台湾人です)」とメディアアピールします。その「台湾人」が、言葉通りに「台湾人」なのか、「中国台湾省の人」を表すのか、それは......
「中国人」と答える人も、「中華民国人」を意味する場合もあります。



わたしはよく、好奇心に駆られて直接訊いてしまうことがあります。失礼を承知です。もちろん訊いても大丈夫な間柄になってから訊いてます:
不好意思好奇問問看你的認同,你是台灣人?民國人?或者是中國人?(:好奇心であなたのアイデンティティーについて訊いてみたいのですが、あなたは台湾人ですか?民国人ですか?それとも、中国人ですか?)」


わたしは台湾大学(旧・台北帝国大学=緑が多い)の学生なので、同級生はほとんど「台湾人」と答えます。「中国台湾」という表記を忌み嫌う子も居ます。
中には、「実はよくわかってない」「意識したことがなかった」と答える子も居ました。

その一方で、40代の男性はよく「我們中國人是......(:われわれ中国人は......)」と言って、中華文化を説明してくれます。日本に留学経験のある、日本大好きな方です。
また、同じ40代の女性も「我們中國人......」と、優しく色々教えてくれます。ある時「你們日本那麼小......(君ら日本はあんなに小さくて......)」と言われた時には、「九州くらいの台湾に言われたくないわ!」とムキになっちゃいそうになりましたが、彼女にとっては自分の国はあくまで“中国大陸”にあるのだということです。
ちなみに以上2人の“中国人”は、本省人(台湾生まれ)です。



たまに台湾人にこんなことを言われます:
「君たち日本人は確固たる日本人というアイデンティティーがあって羨ましいよ」


2014年10月11日土曜日

台湾の道徳教育ってどうなってんの?



何が良いことで悪いことなのか?
人を尊重することは良いことなのか悪いことなのか?
人のものを盗むのは良いことなのか悪いことなのか?


そんな【人の価値観】は、
学校教育では主に公民教育道徳教育で学びます。
もちろん、「公民」も「道徳」も各社会・文化によって意味合いが異なるので、一概にどれが正しいものかという判断はできかねないものですし、判断すべきものではないものです。

日本では、歴史の変遷とともにそれらの扱いは変化してきました。


戦後廃止された道徳教育(戦前では修身教育)が1958年に復活してから、今では必修科目となっています。
2008年からの新学習指導要領(:教育目標の最低基準を示したもの、法的拘束力あり)では、道徳教育は教育の基本軸とし(総則でも記述)、道徳教育だけに一章を割いており、その重要さを見て取ることができます。
その背景としては、子どものイジメ問題や自殺といったものがあり、子どもたちには「生きる力」「豊かな心」の育成が必要ということで、1998年から引き続いて重要視しています。

その子どもたちに育てるべき道徳心とは、
「従来から規定されている個人の価値の尊重、正義、責任などに加え、新たに、公共の精神に基づき、主体的に社会の形成に参画し、その発展に寄与する態度、生命や自然を大切にし、環境の保全に寄与する態度、伝統と文化を尊重し、それらをはぐぐんできた我が国の郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度」(教育基本法第2条)
に表れています。そして、日本の公民とは以上の道徳心をもつべきものだとしているのです。

そして、道徳教育では「評価をしない/すべきではない」とするのが日本のスタンスです。



では、台湾はどうなのか?

台湾にも道徳教育はありますが、
それは公民教育に含まれます。
とは言っても、公民教育も内容のほとんどは経済(平たく言えばお金の稼ぎ方)についてです。

そして、道徳教育?として独立してある必修科目は「三民主義」という科目です。
これは孫文が中華民国国民党をつくったときに掲げたスローガンです。
三民主義:民族主義/民権主義/民生主義

また、道徳教育とは道徳科目だけでなく、日々の学生生活の中でも培われるものですが、児童・生徒・学生の日々の生活/風紀を監督するのは、「教官」です。教官とは、軍人さんのことです。
そして、軍事の法律や兵法を学ぶカリキュラム「國防教育」を学ばなくてはなりません。

これら台湾の以上の教育課程はいずれも評価を伴います。つまりは点数が付けられるということですね。

個々人の価値観に点数を付けること――
良い点数をとるためには、個性を潰して、国の必要とする答えに沿う必要があります。

したがって、台湾には日本にあるような道徳教育はありません。


ただし、高雄市の東方工商専科学校のように、「教育勅語」を現在も使用して道徳教育を積極的に行っている学校もあります。とくに高雄市の学校はこのような傾向があるようです。



ちなみに、中国(中華人民共和国)ではどうなのか?

中国には道徳教育は歴史教育の中に含まれます。
道徳教育は独立して存在して居ません。
歴史教育の孔子など儒教を学ぶときに、しっかり孔子の教えを勉強する、という形をとっています。
(北京師範大学附属中学校を視察した時に、子どもたちが真面目に孔子の教えに耳を傾けていたのが印象的です。)




最後に、もう一度言いますが、
「公民」も「道徳」も各社会・文化によって意味合いが異なるので、
一概にどれが正しいものかという判断はできかねないものですし、判断すべきものではないものです。



2014年10月4日土曜日

[専門]重視の台湾 VS [総合]重視の日本

勉強,仕事などにおいて、
専門性(speciality) と 総合性(totality)
のどちらが重要でしょうか?

私たちの住む日本では後者を重要視しています。
いや待てよ?日本だって、専門職も総合職も両方あるじゃないか?そう思うかもしれませんが、ちょっと台湾事情を観てみてから、もう一度考えて欲しいのです。



まずは学校教育――

高校に進学後、文系・理系に分かれます。
 台湾では、文系に進むと化学等の理系の勉強をしません。また、同様に、理系に進めば社会科等の文系の勉強をしません。
 日本の場合は、文系・理系どちらも全ての教科は学習する事が必修になっていますし、国公立大学に進学する場合は基本的に5教科7科目平均的に理解することが必須となっています。

 大学においても、台湾は学問の領域を超えた研究が少ないです。
例えば、社会学の場合、台湾では社会学部が一つ独立し、その中で教育社会学や家族社会学を学ぶのが一般的。日本では、社会学部として独立しているものもあるけれど、教育学部の中にも教育社会学があったり、政治学部の中に政治社会学があったりと、社会学の方法を用いて色んな学問と連携しています。
 また、日本の国公立大学では教養科目として文系の学生は理系の授業をとることが必須となっていますが、台湾ではもちろん文系は理系の授業をわざわざとる必要はありません。


そして公務員――

 台湾では、公務員試験は年金課など課ごとに受験します。異動はありません。教員も同じです。
 日本では、課を約3年ごとに異動するのが一般的です。教員も同じで異動しなければなりません。


 以上の「公」の性質を持つ学校教育・公務員というものは、
日本ではその「平等性」を維持するために、偏りが出ないようにするのが目的として、
教育も、職員の異動もその【総合性】というものを重要視してきました。
台湾では「平等性」云々よりも【専門性】が特化している方が良い、とする観念が一般的です。


仕事においても、以上の特徴が顕れています――

 日本では、仕事そのものに対する技術・能力以外にも、コミュニケーション能力であったり、書類等雑務をスマートにできる技術も要求されます。技術屋さんも、技術があればそれで良いというものではありません。
 台湾では、仕事ができればそれで良いのだそうです。それ以外の仕事の過程であったり、仕事場の雰囲気云々は重要ではありません。例えば、その結果として顕著に見受けられるのは、台湾の店員さんの態度です。物が売れて稼げればそれでいいのです。お客さんもまた良い物が買えればそれでいいのです。

*    *    *

 私個人の意見としては、この台湾の【専門性】だけを重視する方法には反対です。
 社会というものは色んな領域が複雑に絡み合って出来ています。例えば、商売をするにも政治や経済など色んな領域に影響を受けるために、各方面を理解する必要性があります。その複雑に絡み合った社会全体を理解するためには、また色んな領域に対する知識も必要になってきます。
 しかし、大方台湾では以上のような”社会構造”をもっています。領域を超えて理解する必要性がないといいます。「商売人は政治なんて知らなくたって良い」と豪語する人も多いことに愕然とした事もありました。
 もしかしたら、この台湾の社会構造というものは誰かが意図的に構成しているのか?と疑ってしまうのは私個人の悪い癖ですね。個々が個々の好きな領域だけに目を向け、社会全体を観なければ、この台湾という社会がいかにおかしいものか気付くことすらないのですから。


 以上に関連して、「公民教育/道徳教育」についてまた次回扱いたいと思います。


2014年9月27日土曜日

大人になっても親に意見は親不孝者?!台湾家庭内事情

何歳から「大人」なのであろうか?
何歳から親と対等にものを言い合えるのであろうか?


現代社会.台湾には、今、家庭内に混沌を抱えています――


台湾には一つ、「孝順」という概念があります。
これは、日本で言うところの「親孝行」です。
しかし、よく観てください。
台湾では親孝行に「順從」(:従順)がつきます。
これが意味するところとは――

  子どもは親の言う事に従わなければならない


なるほど。小学生の頃くらいまでは、我々も言われた事があるかもしれませんね。
「親の言う事はちゃんとききなさい!」
思春期を迎え、親の言っている事が正しいとは限らない事に気付き、反抗期を迎える。
一人の人間として考えを持つようになり、親とも幾度か意見の食い違いを経てきました。
そのうち、大人になり、親と対等に意見を言い合うようになりました。
親子お互いに尊重し合うからこそ、互いに自然と助け合い、、云々

この流れは、現代日本文化であり、台湾文化には無いのです。残念ながら。



台湾では、18歳で成人になろうと、大学を卒業しようと、社会人になろうとも、、
    何歳になっても子どもは子ども
        その親には「孝順」でなければならないのです。


親に意見をするということが、「不孝順(:親不孝者)」として非難を浴びます。
そのため、親子間での「コミュニケーション」は皆無
親からの一方的な意見を、ただ子ども(成人を含む)は聴く事を求められる。
口を開けば、すぐに飛ぶのは「不孝順」という言葉。


台湾の家庭内では、子ども(成人を含む)の人権が虐げられています。


現代化に伴い、台湾人の子どもたち(成人を含む)は
「自分も人間だ、尊重して欲しい」という願望を持ちます。
しかし、その意見もまた「不孝順」として、親の耳には届きません。


実に、台湾の家庭内事情は混沌です。


自立したい、独立したい、という私の先輩や友人は、親から勘当を受けました。


親の耳に届いて、親子間コミュミケーションがあるのは、次の世代に期待するしかないのでしょうか?
今の若い世代はまだ辛酸を嘗めることしかできないのでしょうか?



今、台湾の若者たちは足掻いています。


*      *      *
「あいこの台湾留学日記・」で関連した内容を語っている動画は以下の通りとなっております:
   [#27_1]"台湾人との結婚について語る"
*      *      *

この現状を、私は修士論文を介して台湾社会に提示しようと思ってます。書籍化まで行けば良いのですが、、なんとかして台湾の若者たちを救いたい、そんなことを思う今日この頃でした


2014年9月20日土曜日

台湾と日本の医療倫理の違い

今回は「あいこの台湾留学日記。」番組内でまだ紹介していない台湾情報をお話し致します――


台湾に来て、3年半。
風邪も引きましたし、腎盂炎にもなりましたし、胃・食道潰瘍にも、胃腸炎にも、逆流生胃腸炎にも、虫歯にもなりました(病気に成り過ぎw

 台湾に長く居る場合は、居留証を申請出来ると同時に、国民健康保険も申請出来ます。おかげで、台湾人と同じ、安い医療費で病院にかかれるというのはすごくありがたいことです。
総合病院に行かなければ、だいたい100〜200元(:約500円)で受診させてもらえます。

国保カードがあれば、格安で受診出来るわけですが、
だからといって、ちょっとしたことで病院にかかるのは、ちょっと待った!です。


台湾と日本の医療倫理は大きく異なります。

 世界的に観たら、日本の医療が特殊と行った方が正しいのかもしれません。

まずは、日本の場合――
西洋医学と中国医学(今で言う漢方:以下漢方※)が長い歴史の中で混ざり合い、
日本のお医者さんは西洋医学と漢方のそれぞれ良いところをチョイスして、適材適所で治療に使います。
一般の病院で、鎮痛剤にロキソニン、熱冷ましに葛根湯という風に処方されたりします。

つぎに、台湾の場合――
以上説明しました西洋医学と中国医学というものが全く別物として存在して居ます。
総合病院等は基本的に西洋医学(:西醫)を、それとは別に中国医学診療所(:中醫)というものもあります。


  西洋医学と中国医学が別で、何が問題なのか?

西洋医学の医療倫理は、簡単に言えば、毒を毒で制すというところでしょうか。
西洋医学で出されるお薬というものは、お薬そのもの自体も毒から作られているのがほとんどです。そうすると、健康な組織もダメージを受けたりと、そういったリスクを含んでしまいます。
中国医学の医療倫理は、簡単に言えば、身体の熱をコントロールして免疫を高めるというところでしょうか。
病気そのものを治すわけではありません。そうすると、どうしても即効性というものが無く、最終的には自分の身体に頼る他ないのです。

西洋医学と中国医学では、それぞれ一長一短あります。どちらが優れているというわけではありません。


 以上を踏まえ、台湾では、西洋医学と中国医学が全く別であり、それぞれに勤めるお医者さんたちもお互いの領域を学んではいません



そして、中国医学に慣れない私は、よく西洋医学の病院にかかるわけですが、
彼らの出してくれる薬というものは、
日本のお医者さんたちが出してくれるよりも種類も多くくれます。
おかげで、病気そのものは良くなるのですが、他の部分がダメージを強く受けて、結構身体がしんどくなる、ということもよくありました。
それを恐れて、中国医学の診療所にいったわけですが、
もちろん中国医学ですので、病気そのものは中々良くならないわけです。
経験談として、台湾でうまいこと病院にかかるのは中々難しいというのが、素直な感想です。




※「漢方」とは、中国医学が日本に輸入され独自に発展した分野です。


2014年9月13日土曜日

親日国家台湾という”虚像”

台湾は親日!台湾人は日本人に優しい!
よく聞く言葉です。

しかし、これらイメージには語弊があります。

台湾人の「」は親日、の方がより現実を捉えています。
残りの半分は悲しいかな反日親中もしくは無関心です。


台湾には日本のものが溢れ返っているし、
日本人というだけで色々と優しくしてくれる!
なのにナゼ?
と、思う方もいらっしゃるかと思います。


もちろん親日な面もあります。
その理由は、台湾の豊かさをもたらしてくれるのは日本統治時代からずっと日本だからです。上下水道・鉄道・ラジオ・農業・観光業・工業化といった近代化の技術やノウハウをもたらし、戦後現在中華民国になっても生活の豊かさは昔も今もいつも日本が提供してくれています。
ですから、台湾人は基本的に日本という「ブランド」を「好き」だと思っていてくれています。
また、日本統治時代に生まれ育った台湾人(元日本人)は、そもそも日本人としてのアイデンティティをもっていたりします(※1)

その反面、
中華民国(国民党)反日教育によって、「日本統治時代は”最悪”だった」「台湾を”侵略”した日本人は悪(:”日據時代”)」「南京大虐殺をやったくせに”勉強もしてない”なんて最低」「尖閣諸島はもちろん”台湾のもの”だ(※2)」誤って認識している人々も大勢います(悔しかったので、負けじと日本の中学歴史の教科書をわざわざ見せてあげた事もありました。
以上の反日の方たちの言っている事は、歴史的にも法的にも虚言であることはググればすぐわかります。ggrksと言ってやりたいです。いや、むしろ言ってますww

私も今年春にお会いしました李登輝元総統が中華民国(国民党)から民主化を始めた1987年から、2008年馬英九現総統が政権を奪回するまでの
わずか20年の間に教育を受けた台湾人は、
まさに親日だと言えるでしょう。

しかし、2008年以降、また誤った歴史観を教育や資料館に反映させています(※3)

結果として、
元日本人のお年寄りと、わずか20年の間に教育を受けた台湾人が親日であるだけで、
残りは残念ながら無関心もしくは反日なのも否めない事実です。


数字で観るならば、
2012年に国民投票で行う大統領選挙で過半数の得票を得て、反日親中の国民党が勝利を得て、馬英九現総統が続投を果たしています。(※4)
また、新台灣國策智庫最新民調(2014)によると、「あなたの好きな外国はどこですか?」という質問に「日本」と答える人が一番多かったそうです。
その数値は、48.2%です。
半分」です、はい。

最後に一つ!
いくら半分は親日ではないといっても、
日本は「ブランド」です。
日本人には基本的に皆やさしいです、ご安心ください


「あいこの台湾留学日記・」で関連した内容を語っている動画は以下の通りとなっております:
  ○ 台湾現地から中継 [#18] 総統府附近と228公園
  ○ 台湾現地から中継 [#20_2] はじめての世新大学
  ○ A's GDGD Radio [#3] 日本人が「無駄に」モテる?!


(※1)ex. 日本語を母語とする台湾人が「友愛グループ」として活動しています。http://www.ritouki.jp/news/distribution/youai.html
(※2)尖閣諸島(釣魚台)には「290」という郵便番号が振り分けられています。台湾で売られている封筒の裏の郵便番号リストにはもちろん記載されています。(以下URLでダウンロード出来るデータの4.1-4.6参照:http://www.post.gov.tw/post/internet/Download/all_list.jsp?ID=2201#dl_txt_s_A0206
(※3)ex. 二二八記念館
(※4)金美齢『私は、なぜ日本人になったのか』(2010)の中で、その理由の一つに2008年で国民党が国民投票で政権をとったことをあげています。2012年に続投になったときに、美齢さんはどう思ったのでしょうか。

2014年9月10日水曜日

金持ちしか留学出来ないなんて嘘

海外留学、それはお金持ちができること、そういうイメージは持っていませんか?


私自身、お金持ちの家庭出身かといえば、答えは「NO」です。
むしろ貧困家庭に分類されます。
小さい頃に父を亡くし、母親は持病のためにパート職しかできない。高校・大学・大学院すべて奨学金を借りて、もしくは企業から奨学金をいただいて学校に通っていました。


台湾への留学は、「臺灣獎學金」という中華民国の文科省にあたる教育部が外人向けに用意している奨学金です。
これは、語学留学・正規留学の2種類あります。
私はこの正規留学用の「臺灣獎學金」を利用して留学しています。
学費ももちろんの事、毎月2万元(台湾の大卒初任給と同じ額)の生活費をいただけます。節約すれば、手元に毎月5千元は必ず残ります(それを卒業延期分に当ててもよし、卒業後に利用するもよし)
ただし、学部生は4年まで、院生は2年までと期限があります。

私は2年半で卒業予定なので、残りの半年分はどうすべきかというところに直面しますが、その問題も難無く解決出来ます。

各学校にも奨学金制度があるため、私は台湾大学独自の奨学金を利用しています。台湾大学独自の奨学金もまた、毎月2万元の支給があります。ですので、そういった奨学金制度を最大限利用しましょう。


もちろん、奨学金を得るためには色々条件があります。
しかし、その条件をクリアすれば夢にまでみた海外留学が実現出来るのです。



ぜひ、お金が無いという理由だけで海外留学を諦めるなんてことはしないでください。海外に出れば、日本国内では決して知り得る事ができなかったことを経験出来ます。それは今後の人生に大きく役立つ事でしょう。


「あいこの台湾留学日記。」で奨学金について語っている関連動画は以下の通りになっております:



※「臺灣獎學金」の申請先:「台北駐日経済文化代表処」