2014年9月20日土曜日

台湾と日本の医療倫理の違い

今回は「あいこの台湾留学日記。」番組内でまだ紹介していない台湾情報をお話し致します――


台湾に来て、3年半。
風邪も引きましたし、腎盂炎にもなりましたし、胃・食道潰瘍にも、胃腸炎にも、逆流生胃腸炎にも、虫歯にもなりました(病気に成り過ぎw

 台湾に長く居る場合は、居留証を申請出来ると同時に、国民健康保険も申請出来ます。おかげで、台湾人と同じ、安い医療費で病院にかかれるというのはすごくありがたいことです。
総合病院に行かなければ、だいたい100〜200元(:約500円)で受診させてもらえます。

国保カードがあれば、格安で受診出来るわけですが、
だからといって、ちょっとしたことで病院にかかるのは、ちょっと待った!です。


台湾と日本の医療倫理は大きく異なります。

 世界的に観たら、日本の医療が特殊と行った方が正しいのかもしれません。

まずは、日本の場合――
西洋医学と中国医学(今で言う漢方:以下漢方※)が長い歴史の中で混ざり合い、
日本のお医者さんは西洋医学と漢方のそれぞれ良いところをチョイスして、適材適所で治療に使います。
一般の病院で、鎮痛剤にロキソニン、熱冷ましに葛根湯という風に処方されたりします。

つぎに、台湾の場合――
以上説明しました西洋医学と中国医学というものが全く別物として存在して居ます。
総合病院等は基本的に西洋医学(:西醫)を、それとは別に中国医学診療所(:中醫)というものもあります。


  西洋医学と中国医学が別で、何が問題なのか?

西洋医学の医療倫理は、簡単に言えば、毒を毒で制すというところでしょうか。
西洋医学で出されるお薬というものは、お薬そのもの自体も毒から作られているのがほとんどです。そうすると、健康な組織もダメージを受けたりと、そういったリスクを含んでしまいます。
中国医学の医療倫理は、簡単に言えば、身体の熱をコントロールして免疫を高めるというところでしょうか。
病気そのものを治すわけではありません。そうすると、どうしても即効性というものが無く、最終的には自分の身体に頼る他ないのです。

西洋医学と中国医学では、それぞれ一長一短あります。どちらが優れているというわけではありません。


 以上を踏まえ、台湾では、西洋医学と中国医学が全く別であり、それぞれに勤めるお医者さんたちもお互いの領域を学んではいません



そして、中国医学に慣れない私は、よく西洋医学の病院にかかるわけですが、
彼らの出してくれる薬というものは、
日本のお医者さんたちが出してくれるよりも種類も多くくれます。
おかげで、病気そのものは良くなるのですが、他の部分がダメージを強く受けて、結構身体がしんどくなる、ということもよくありました。
それを恐れて、中国医学の診療所にいったわけですが、
もちろん中国医学ですので、病気そのものは中々良くならないわけです。
経験談として、台湾でうまいこと病院にかかるのは中々難しいというのが、素直な感想です。




※「漢方」とは、中国医学が日本に輸入され独自に発展した分野です。


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